北陸(石川県・富山県・福井県)の自然や観光に関する情報を発信!取材の裏話からマニアックネタまで、自然人のスタッフがつづるブログ
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2月も残すところ4日になりました。つい最近まで、自然人4号(春)の発刊準備で桜のページを少し担当していましたが、そこで驚いたのが、桜は「バラ科」に属しているということでした。その後、編集でお世話になった自然観察指導員の資格を持つ牧野さんから「植物学の発達したイギリスでは、桜より薔薇のほうが好きだったのかも?日本で植物学が先に発達していたらきっと“サクラ科”になっていたでしょうね」というコメントをもらったときに、思わず、うんうん、とうなずいてしまいました。
ものの名前とは、本当に面白いものですね。
3月1日に発売される「自然人 春 2005.No.4」をお楽しみに。


(銀杏むすめ)
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先日、石川県ふれあい昆虫館の富沢さんにお会いする機会があって、ずっと疑問に思っていた「蛾の墓場」の謎について伺うことができました。
「蛾の墓場」は一昨年の秋に私が金沢市の内川ダムで遭遇したもので、10センチはあろうかという黄色い蛾が、ダムの駐車場付近の道にも法面にも設置してあるトイレの壁にも、辺り一面、雨で羽をコンクリートに貼り付けたまま息絶えていたのです。
「いったいなぜあんなことが起こったんでしょう?」と尋ねると、富沢さんは「その近くに外灯がありませんでしたか?」とおっしゃいました。そういえば確かに、駐車場にもトイレにも電灯がありました。
富沢さんによれば…
・おそらくその蛾はクスサンで、ちょうど一昨年は大量発生した年であった。
・蛾は、光を感知しながらまっすぐに飛ぶ習性があり、星明かり程度の光でも感知できるといわれる。だから、彼らにとっては人工の灯りは強すぎて、方向感覚を狂わされてしまう。
・クスサンのような大型の蛾は、もともとそんなに長い距離を思い通りに飛べる性質は持っていない。
つまり、ダムに隣接する山で大量に羽化したクスサンたちは、電灯の強い光のせいで飛んでいるうちに方向感覚を失い、地上に落ちたり壁にとまったりしてじっとしていた。そこへ雨が降ってきて、そのまま動けなくなって死んでいったのだろうというのです。
大量発生したものが大量死したのだからバランスは取れているのかもしれませんが、本来自然界にはない電灯を人間が灯したりしなければ、彼らはもうすこし蛾らしい生き方を全うできたのではと思うと、なんだかすこし心が痛みました(とはいえ、あの大量の蛾がそれぞれに自分の遺伝子を残したら、それはそれでまた困るのですが)。
人間が自然に与えるインパクトの大きさを、今さらながらに思い知らされたような気がしています。

(山あ)
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