北陸(石川県・富山県・福井県)の自然や観光に関する情報を発信!取材の裏話からマニアックネタまで、自然人のスタッフがつづるブログ
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 短期間連載で行ってきたこのさくら図鑑もそろそろネタが尽きてきましたので、今回で最終回です。

 さて、金沢でのソメイヨシノ開花予定日は明日(4月1日)だそうですが、果たして咲くのかな?

 金沢はさくら好きにはとっても恵まれたところだと思います。
 ソメイヨシノが葉桜となり、世間のさくらへの関心が薄れつつある頃に、続々と別の品種のさくらが見頃を迎え、飽きません。

 その中でも代表するのが「松月寺の大桜」でしょう。市内の寺町にある樹齢400年と伝わるオオシマザクラ系の巨樹で、国の天然記念物に指定されています。
 歴史あるお寺が並ぶ通りに枝が覆いかぶさるように伸びるこのさくら。このさくらの存在は知られていても、それが大変貴重なもので、しかも国の天然記念物に指定されているということは意外と知られていないようです。

【金沢市】ショウゲツジザクラ3
松月寺の大桜(2006.4.19)


 さくらの名所として全国的にも知られる兼六園では、同じくソメイヨシノが散る頃、兼六園熊谷というさくらが見頃を迎えます。そしてその後、4月下旬には、兼六園菊桜や福桜という、これまた珍しい菊咲きのさくらの花が見られます。

【金沢市】兼六園菊桜4
国の天然記念物だった先代が枯れて今は二代目の兼六園菊桜(2009.4.29 兼六園)


 兼六園菊桜は、まるでピンポン玉のような丸い花で、花弁(花びら)の数は多いもので300枚以上もあるとか。これが散るときはさぞかし素晴らしい花吹雪が見られるかと思ったら、ボトッと固まりで落ちるようです。
 菊咲きのさくらをその姿から「さくらじゃない」って言う人もいますが、花の雰囲気はバラのようで、「なるほどさくらってバラ科なんだなぁ」って実感させてくれます。

【金沢市】兼六園菊桜1
まるでピンポン玉のような兼六園菊桜の花(2009.4.29 兼六園)

【金沢市】兼六園福桜1
こちらは福桜。その名の通り福福しい感じがします(2009.4.29 兼六園)


 里山ではカスミザクラが花ひらき、さらに白山や立山の高山では6月ころからタカネザクラが咲き始め、遅いところでは7月中でもさくらの花が見られます。
 桜前線では北海道の道北や道東が最後となっていますが、実はそれより後、立山など北アルプスでさくらの花が咲くことはあまり知られていません。

 立山黒部アルペンルートからも簡単に見ることができますので、この夏は今シーズン最後のお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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 ソメイヨシノの人気が沸騰する以前、サクラといえば、このヤマザクラがもっともポピュラーでした。和歌に登場するのも多くがこのさくらで、かの「吉野の千本桜」のシロヤマザクラはヤマザクラの別名です。
 日本人のさくらを愛でる心の根底にあるのはこのさくらを愛しんできたDNAがあるといっても過言じゃない、忘れてはいけないさくらでもあります。

 実は私、一時期、趣味で木工細工にはまったことがあります。日常使う、箸やスプーン、ナイフなどの食器を自分で木を削って作ったりしました。その時に使う材として「丈夫で良い」とすすめられたものがヤマザクラ材。削るとさくらのいい香りがします(削りかすはスモークのチップになります)が、丈夫というだけあってとにかく切るのも削るのも大変で、指はマメだらけ、体は筋肉痛となり、そんな趣味も今はお蔵入りになりつつあります(笑)。
 ヤマザクラで木工というと、秋田県の伝統工芸品「樺細工」を思い浮かべますが、あの美しい樹皮はヤマザクラではなく、実はオオヤマザクラという別の品種のさくらであることを、『サクラハンドブック』(大原隆明著 文一総合出版)という本を見て知りました。

 そもそも、ヤマザクラは西日本中心(関東の海沿いも)、オオヤマザクラは東日本中心(山陰や四国の一部も)に分布している野生種だそうで、重複して分布するところはほとんどないとのこと。ところが、ここ北陸は分布の境にあって、前述の本によれば福井県や石川県と富山県の海沿いがヤマザクラの分布域で、福井県と石川県の山沿いと富山県(海岸沿いの一部を除く)がオオヤマザクラの分布域であり、なかでも能登半島では両方のサクラが分布しているという、ヤマザクラ系の愛好者(そんな人はいるのかどうか?)にはたまらない土地なのです。

 どちらも花と同時に赤みがかった若葉を開かせますが、花の色がオオヤマザクラの方が赤みは強いとか。でも、並べて見ないとなかなか分かりませんね。
 また、良く似たサクラでカスミザクラという野生種もありますが、ヤマザクラやオオヤマザクラがソメイヨシノとほぼ同じ時期に咲くのに比べて、カスミザクラはかなり遅れて咲きますので区別がつけられるでしょう。
 ソメイヨシノの桜並木もいいですが、里山にポツリ、ポツリと点在するヤマザクラの風景もオツですね。

【白山市】樹木公園(山桜)ps
ヤマザクラの花(2009.4.12 石川県林業試験場)

●こちらもご覧ください。
自然人ネット/北陸のさくら/北陸に自生するサクラ


自然人24号では、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。

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 サクラの品種と聞いてほとんどの人が思い浮かべるものがソメイヨシノではないでしょうか。「さくら図鑑」などと大風呂敷を広げてしまった以上、とにかく金沢でソメイヨシノが開花する前に、ソメイヨシノまでは終わらせたかったので、何とか間に合いました(ホッ)。

 でも、今さらソメイヨシノっていわれても何を書くの?? とも思われそうですね。

 ソメイヨシノが園芸品種であって、オオシマザクラとエドヒガンという2種類のサクラが関与してできたものであることや挿し木など人が関与しないと増えることができないものであることは、今では広く知られるようになりましたが、いつごろどこでどのように誕生したかは、実は定かじゃないのだとか。
 「馴染み深い植物なのに、実はまだまだ謎を秘めた植物」と、サクラ研究者として知られる富山県中央植物園の大原さんが言っていました。

 ちなみに、「自然人 No.24. 2010春号」では、ソメイヨシノは「なぜ一斉に花を咲かせるのか?」「寿命60年と言われるのは本当か?」などなど、興味深いソメイヨシノにまつわる謎や言い伝えを大原さんに書いていただきました。詳しくはぜひそちらをお読みくださいな(笑)。


【富山市】松川畔ソメイヨシノ
ソメイヨシノの花

【富山市】松川7
富山市松川のさくら並木

【金沢市】金沢城09春丑寅櫓2
金沢城丑寅櫓跡から見下ろす兼六園

【福井市】足羽川花見
足羽川桜のトンネル(水害前のもの。木田橋~桜橋間は住宅側のサクラを伐りって新たに植樹され、再整備がされています)


 ソメイヨシノって、人が世話をしてあげないと、病気になったりとても弱くて手間がかかる植物なのだそうです。面倒をみる人がいなくなると絶滅してしまうという話もあります。

 なるほど、こうやってお花見に行ってきれいなソメイヨシノが見られるのは、実はこの日のために一年中手入れをしている桜守の苦労があるからなのですね。感謝しないといけません。

●こちらもご覧ください。
 自然人ネット/北陸のさくら/品種あれこれ


自然人24号では、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。

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表紙は荒島岳と真名川河畔に咲くソメイヨシノです

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 オオシマザクラは伊豆諸島などに多く分布する野生種で、北陸地方にあるものは人が植樹したものか逸出したのみ。さまざまな園芸品種を生み出したサクラとしても知られており、ソメイヨシノもそのひとつです。
 このサクラにはクマリンという芳香成分が多く含まれ、その葉を塩漬けにしたものが桜餅などに使われます。そのため、伊豆半島の松崎町では和菓子用の桜葉の生産が盛んで、葉っぱを収穫するための桜畑があちこちで見られます。松崎町はさすが産地だけに、この桜葉2枚で餡入りの餅をくるんだ桜葉餅という名物があり、甘みの強い餡と桜葉の塩味が絶妙なハーモニーをかもし出しています。
 ちなみに、桜茶に入っている塩漬けの花はカンザンという八重桜の品種です。

 オオシマザクラの木は近づくだけで、桜餅を思わす芳しい香りが漂い、食欲がそそられます。自生ではありませんが、石川県の樹木公園や富山県の高岡古城公園などにも植えられておりますので、お花見の際には、ぜひ、その芳香を楽しんでみてください。

【白山市】樹木公園(大島桜)1ps
花の時期はソメイヨシノとほぼ同じ。ソメイヨシノと違い、花と一緒に葉も出るため、ソメイヨシノのような絢爛さはないが、味わい深いサクラだと思う(写真は石川県樹木公園)


桜餅(2種)
「桜餅」といっても大きく分けて2種類があることをご存知でしょうか? 右の「長命寺」と言われるものが東日本、左の「道明寺」と言われるものが西日本を中心に「桜餅」として親しまれています。ちなみにその境目にあたる北陸では、両方が混在しており、店によって桜餅は異なっています


自然人24号では、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。


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300種類を超えると言われるさくらの品種のなかでも、野生種はわずか11種類しかありません。

その11種類のうち、北陸地方には過半数の7種類も自生していて、その種類の多さが北陸はさくら王国と呼ばれるゆえんでもあります。

生育分布域が西日本と東日本ではっきりと分かれるヤマザクラとオオヤマザクラでは、その境がちょうど北陸地方であり、ここではその両方のさくらを見ることができるんです。なんてラッキーなんでしょう!(ま、その違いを見分けるのは素人には難しい)。

さて、野生種のさくらの中で、樹齢1000年を超える巨樹がいくつも存在することで知られるのがエドヒガン。ソメイヨシノはこのさくらとオオシマザクラの交配によってできたもので、つまりエドヒガンはソメイヨシノの親でもあります。

別名、姥彼岸桜ともいわれ、葉が出るより先に花が咲く、つまり「歯なし」の彼岸桜からこのような名前がついたとか。

樹齢2000年といわれる山梨県の神代桜(日本三大巨桜の1つ)や、岐阜県の「薄墨桜」(日本三大巨桜の1つ)やダムで水没する運命から奇跡的に生還した「荘川桜」などがよく知られています。


【高山市】荘川桜2
2本ある「荘川桜」のうちの1本。見頃は例年GW前頃と遅い(2009.4.19 岐阜県高山市御母衣湖畔)

このさくら、北陸ではちょっと不思議な分布をしています。

それは、富山県と福井県では里山などに自生している馴染みあるさくらであるにもかかわらず、なぜか石川県では自生しているものが発見されていないそうです。

この三県では気候も土壌も大きく変わらないと思われるし、実際人間が植えたエドヒガンは石川県でも元気に育っているのに……。ちょっと不思議な話ですね。


【南砺市】向野のエドヒガン
「向野の桜」(2005.4.22 富山県南砺市)


【南砺市】福光・福寿桜
東海北陸自動車道の建設のため、福光美術館前に大移植を行い、見事に活着した「福寿桜」(2005.4.22 富山県南砺市)


【南砺市】院瀬見のエドヒガン2
森の中、ぽつんと一本だけ頭を出す「干谷の宮桜」(2005.4.22 富山県南砺市


【越前市】味真野小学校1
味真野小学校 校庭の桜(2009.4.8 福井県越前市)

エドヒガンの花の見頃はソメイヨシノとほぼ同じか少し早いです。
樹形がよく、「一本桜」や「名桜」として人気の桜も各地にあります。詳しくは自然人ネット「名桜に会いに行こう」を参照。

●こちらもご覧ください。
自然人ネット/北陸のさくら/北陸に自生するサクラ


自然人24号では、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。


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日本にはたくさんの種類のさくらがあります。
なかでもここ北陸ではたくさんのさくらが見られるという話を前回書きました。

さて、さくらというのは野生種・栽培品種をあわせ300種類以上あるといわれています。
実はそのほとんどが栽培品種で、一番人気があるソメイヨシノも栽培品種なのです。

一方で、自然界に自生していた野生種となると、わずか11種類しかありません。

東京でソメイヨシノが満開となる頃、ここ金沢ではようやく蕾が開くかどうかといった感じです。
桜前線は東京よりも5日から1週間ほど遅れてやってきます。

東京からの花見で盛り上がるニュースを見て、「早く花見がしたいなぁ」と野山や公園を見渡すと、フライングして満開を迎えているさくらを発見することがあります。

【白山市】樹木公園(近畿豆桜)3ps
あまり大きくならない木だがこれはまだ若木かな?(2009.3.29 石川県林業試験場にて撮影)

キンキマメザクラというさくらで、野生種のマメザクラの変種で、近畿地方といってもおもに日本海側の近畿地方に多く分布するためにこのような名前がついたとか。北陸でも各地の丘陵地帯で見られるほか、石川県林業試験場の樹木公園や富山県の高岡古城公園など公園に植えられているものもあります。

【高岡市】古城公園キンキマメザクラ
花はちょっと赤味が強いかな(2005.4.9 高岡古城公園にて撮影)

一足先にお花見気分を堪能させてくれる、とってもありがたいさくらでもあります。

【白山市】樹木公園(近畿豆桜)2ps
ソメイヨシノと同じく葉が開く前に花が咲く(2009.3.29 石川県林業試験場にて撮影)

●こちらもご覧ください。
自然人ネット/北陸のさくら/北陸に自生するサクラ


自然人24号では、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。

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自然人24号(春号)ではさくらの特集をしています。

私は10年ほど前、北陸に移住してきて以来、さくらに大変興味を持つようになりました。

それ以前に住んでいた関東地方では、さくらといえばほとんどソメイヨシノばかりが注目されていますが、ここ北陸では多少地味ですけど、ソメイヨシノ以外のさくらも多くあり、折々のニュースなどに登場しています。

「さくらってこんなに色々種類があるんだ」と素直に関心して以来、いろいろな種類のさくらを見てみたくなり、春になるとそんなさくらの花を求めて近所をうろうろしています。

そんな風に眺めたさくらの中で特徴的なものをさくらシーズンに向けて紹介していこうと思います。まあ、暇に飽かせての更新となりますので、もしかしたらこの1回で終わってしまったりして(笑)。

【金沢市】兼六園2010冬桜1


栄えある?1回目は、冬桜です。その名の通り、冬に咲くさくらです。写真のものは先週末に兼六園で撮影してきました。兼六園ではちょうど梅の花が見頃でしたが、予備知識がない観光客の多くは、このさくらを梅と勘違いしたり、狂い咲きしたさくら? と言ったり、かわいそうなくらい誤解されていました。

梅の花とくらべるととってもか細くて控えめで、また違った魅力を感じます。



自然人24号がでは、「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」を特集しています。北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げていますので、ぜひお花見前にご一読ください。

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自然人24号が3月1日に発売になりました。

今回の特集は「ここだけの花、そして想い 北陸のさくら」ということで、北陸三県のさくらをさまざまな角度から取り上げています。


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ここだけに咲く花、さくらと人の物語、さくらのことが勉強できるスポット、お花見カレンダー……この1冊で北陸のさくらについて詳しくなれます。
今まで知らなかったさくらを訪ねに、この春出かけてみてはいかがでしょうか?

私も自然人を片手にお花見に出かけたいと思います。


まずはこのさくらが何なのか、パッとわかるようになりたいです。
おそらくウコンだと思うのですが……皆様はわかりますか?

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(朝凪)
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