北陸(石川県・富山県・福井県)の自然や観光に関する情報を発信!取材の裏話からマニアックネタまで、自然人のスタッフがつづるブログ
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平成28年度の「日本遺産」に、「『珠玉と歩む物語』小松~時の流れの中で磨き上げた石の文化~」が、今年北陸3県で唯一認定されました!!

これから、小松の石にまつわるさまざまな場所が注目されるようになるでしょうね。

私はさっそく、『自然人 No.42 2014 秋号』の連載「悠久の大地の物語」で紹介しました小松の滝ヶ原石の産地に行ってきました。

滝ヶ原石の採掘は江戸時代から続き、小松城や金沢城の石垣の一部にも使われています。
滝ヶ原石はかなり硬くて風化に強い上、採掘や加工がしやすいという優れた石材です。
福井県坂井市にある丸岡城(国の重要文化財)の石瓦のうち、福井地震で倒壊した後、修復された石瓦のほとんどがこの滝ヶ原石を使っていると当時の記録に残っています。

石の採掘を行う石切り場を「丁場」と呼びますが、現在も採掘が続けられている丁場以外に、山の中腹にぽっかりと坑道の入口が顔をのぞかせる丁場跡も望めます(内部見学はできません)。

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今は採掘していない「西山丁場」のあと

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尺六と呼ばれる寸法の規格品を数多く産出した
痕跡は遠くからでも望むことができます


そして、ここ滝ヶ原地区で石にまつわる一番の見どころとなるのが、「滝ヶ原アーチ型石橋群」めぐりです。

ishibashiyurai.jpg
現在も採掘を行う石材店オーナーと
滝ヶ原石の彫刻家が作ったアーチ型石橋由来碑


ishikanban.jpg
滝ヶ原の見どころを表した案内看板
*画像をクリックすると拡大できます


明治後期から昭和初期に建造されたアーチ型石橋が、町内に5つ現存しています。かつては町内に11もの石橋があったそうですが、拡張工事や架け替えなどで、今はこの5つなりました。
それでも、日本のアーチ型石橋は9割以上が九州に集中している中、狭いエリアに集中している石橋群は本州では大変珍しく、石と人のくらしの関わりを今に伝える貴重な文化財です(5橋はいずれも小松市指定文化財。このほか隣接する菩提町にもアーチ型石橋が1つある)。

東口橋の手前、「石の里水と緑のふれあい公園」には駐車場とトイレがありますので、ここの車を停めて、歩いて1~2時間ほどで5橋をめぐることができます。
(石の里水と緑のふれあい公園の場所は⇒Google マップへ

橋の場所はちょっとわかりにくいかもしれませんので、それぞれの写真に橋の名前とグーグルマップのリンクを掲載しました。
5つのうち3つは、欄干が無く、ちょっとスリリングです。


ishinishiyama.jpg
西山橋
橋長12メートル、幅員3.9メートル。下流の隣の橋まで行くと全景がよく見えます

Google マップへ

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我山橋(がやまばし)
橋長10メートル、幅員2.7メートル。田んぼと山の際にあり、近くから川原に降りられますが、橋に近づくには長靴が必要です

Google マップへ

ishidaimon.jpg
大門橋
橋長11.5メートル、幅員3.2メートル。集落の中にあるため、住民の往来が多く、生活になくてはならない橋。欄干あり

Google マップへ

ishimaru.jpg
丸竹橋
橋長14.3メートル、幅員4.2メートル。5つの橋の中で一番大きく立派な橋。すぐ横に新しい橋が架かり、今は歩行者用の橋となっています

Google マップへ

ishihigashiguti.jpg
東口橋
橋長9メートル、幅員2.5メートル。人里から山の方に向かった林の中に架かかる一番小さいながらとても絵になる橋。川原に降りることができ、水遊びも楽しめそう。

Google マップへ

また「里山自然学校こまつ滝ヶ原」では、「石の里ガイドサイクリング」(所要90~120分、ひとり1000円、3名以上で1週間前までに要予約)も行っていますので、詳しい説明を聞きながら訪ねたい人にはおすすめです。

石川県民にもあまり知られていない、里山にひっそりとたたずむアーチ型石橋群。硬く冷たい石で出来ているのに、とても優しく温かく感じられるのはなぜでしょうか。
橋の下には清流が流れており、その清冽な流れが涼感たっぷり。一部の河床には滝ヶ原石が露出しているところもあります。

ishiouketu.jpg
東口橋のあたりは一帯の河床に滝ヶ原石が露出している。
写真の丸い穴は、「甌穴(おうけつ)」と呼ばれる自然にできた穴


これで北陸三県の日本遺産は4つとなりました。
知的好奇心をくすぐるテーマ性のある旅をお好みの方には、日本遺産はとても参考になることでしょう。

【参考となるホームページ】
『珠玉と歩む物語』――まるごと・こまつ・旅ナビ

里山自然学校こまつ滝ヶ原

【参考文献】
石川県小松市滝ヶ原のアーチ石橋群

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自然人 No.42 2014 秋号はこちら

(自然人編集部 若井)
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