北陸(石川県・富山県・福井県)の自然や観光に関する情報を発信!取材の裏話からマニアックネタまで、自然人のスタッフがつづるブログ
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自宅の本棚を整理していた日曜日、ずいぶん昔に読んだ一冊の本がでてきました。
約15年ほど前に出版された「たった一人の生還 たか号漂流27日間の戦い」(佐野 三治著、新潮社刊)という本です。内容はすっかり忘れていましたが、ヨットレースで船が転覆し、救命ボートに乗り移った6人が次々と亡くなっていく中で、一人生き残った著者が救助されるまでの記録を綴った実話です。 食料も水もない狭いゴムボートの中での一ヶ月弱の生活はすさまじく過酷で、著者は救助の間際には自分の尿を飲むことで、かろうじて命をつないでいたそうです。 さて、あらためて読みかえしてみて、この本には心理学者の視点でナチの強制収容所体験を記した「夜と霧」(V・E・フランクル著、みすず書房刊)という有名な本と、共通する箇所があることに気づきました。 「夜と霧」では、クリスマスには収容所から出られるかもしれないという人々の願望が現実とならなかった時に、死者の数が急増したという記述があります。一方、「たった一人の生還」の中では、捜索機がボートの上空を飛び、彼らを発見できないまま去っていった直後から、仲間が亡くなっていったということが語られています。 執筆された時代は半世紀ほど違いますが、希望は命の原動力になるのだという点は変わらないのですね。 (とんたろう) |
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